
抱えていた問題
- 自社株評価が高く、将来の相続税負担に不安がある
- 経営はまだ続けたい、引退したくない
- 親族承継や生前贈与だけでは解決が難しい
相談事例
長年にわたり事業を成長させてきた結果、自社株評価が高くなり、将来の相続税負担が現実的な問題として見えてきました。
一方で、経営自体はまだ続けたいという思いが強く、「承継=引退」には違和感を感じていらっしゃいました。
相続対策の必要性は理解しているものの、親族内承継や生前贈与だけでは十分な対策にならず、経営と相続をどのように両立させるべきか悩まれていました。
そこで、相続対策を進めながら経営を続けられる選択肢がないかを検討する中で、当社へご相談をいただきました。
解決方法
相続対策と経営継続を並行して整理
医療や介護、福祉事業を経営されている場合、サービスの継続性や地域への影響を踏まえると、相続対策と経営判断を切り離して考えることが難しいケースが少なくありません。
本件では、相続対策と経営継続を別々に捉えるのではなく、「経営者としての判断」と「個人としての相続課題」を並行して整理しました。
親族内承継や生前贈与だけでは相続税負担の解消が難しい一方、経営から退く意思はなく、地域や従業員への責任も果たしたいという前提を明確にしたうえで、現実的な選択肢を検討しました。
経営者残留型M&Aで相続リスクを整理し経営を継続
検討の結果、経営者残留型M&Aを選択しました。
株式は譲渡先へ移転することで相続リスクを整理しつつ、経営についてはこれまで通り担う条件で合意しています。
医療・介護・福祉事業では、制度理解や現場判断が経営に直結するため、事前に財務・人事・契約関係を棚卸しし、事業の実態や将来方針を整理したうえで対話を進めました。
その結果、単なる株式譲渡にとどまらず、経営者の意向や事業特性を反映したスキーム設計が可能となりました。
相続対策をきっかけに将来の経営体制を強化
本件では、相続税対策としての効果だけでなく、将来の経営体制や事業の安定性も踏まえて意思決定を行っています。
「相続=引退」ではなく、相続リスクを整理しながら経営を続けるという選択肢を取ることで、制度改定や事業環境の変化にも対応できる体制を確保しました。
結果として、経営者が安心して事業に向き合い続けられる環境を整えることができました。




